2020年度後期のゼミ実施方法について
2020年度後期のゼミ実施方法については以下の通りです。
URLをクリックすると、若林先生のホームページにとびます。
https://www.wakabayashi-network.com/entry/zemi_2020_kouki_zenhan
後期は主に幻冬舎から出版されている『THE TEAM:5つの法則』を用いて「良い組織を創る」をテーマに学んでいきました。
本の内容については以下のサイトをチェックしていただければ内容がつかめると思います。
気になる方はチェックしてみてください。
- 【要約と感想】THE TEAM 5つの法則:https://naotech.hatenablog.com/entry/2019/07/05/000617
- 【図解まとめ】『THE TEAM 5つの法則』を図解で分かりやすく要約:https://note.com/1996_0928/n/n67323a71abac
- チーム作りの参考書の決定版『THE TEAM 5つの法則』を要約:https://type.jp/tensyoku-knowhow/skill-up/book-summary/vol56/
【書評】THE TEAM(ザ・チーム)5つの法則の要約・感想まとめ:https://tekito-style.me/columns/book-review-theteam
第Ⅲ部「デジタル・マーケティングのマネジメント」
内容
第Ⅲ部(第13章~第15章)では、デジタル・マーケティングを実施する上で重要なリサーチやインフラのマネジメントについて学びました。
具体的には、
・デジタル社会のリサーチ
・デジタル社会のロジスティクス
・デジタル・マーケティングの情報システム
これらのことについて『グーグル』、『ヤマト運輸』、『セールスフォースドットコム』(企業向けクラウドサービスを提供する会社)を例に学びました。
取り組んだ課題
第13章ゼミオリジナル課題:
1.SNSを実際にソーシャル・リスニングしてみて、高崎経済大学だけではなく一般的な大学の遠隔授業・オンライン講義のメリット・デメリットおよび課題を調べてください。
2.上記の課題の現実的な解決策を提案してください。
3.ソーシャル・リスニングをした際に印象に残ったアカウントや投稿のURLを3つ教えてください。
※ソーシャル・リスニング:ソーシャルメディアやオンラインコミュニティなどで、製品がどのように語られているのかを積極的にモニターする作業。
若林ゼミの輪読の方針としては、ただ輪読を行うのではなく、身近な組織(ゼミ・部活・サークル・バイトなど)や実在の企業の事例と結びつけ、学んだ内容を腑に落ちるように理解することを目標としています。
そのため、自分たちに関係していることを例に学習しました。
課題に対する意見の紹介(一部のみ)
第13章では、以下の意見が出ました。
メリット |
デメリット |
課題 |
解決策 |
・コロナの感染予防ができる。 ・移動時間がかからない。 ・身支度をする必要がなくなる。 ・ゲストスピーカーを呼びやすい。 ・自分のペースで勉強できる。 ・PCスキルが身につく。 |
・寝てしまう、サボってしまう。 ・人によってパソコンやネットの状況が違う。
|
・対面授業より多くの課題が毎週課されるので、学生の負担が増える。 ・授業内容が理解できないときに友達や院生、先生に質問することができない。
|
・課題をどの程度出すかなどを履修前に明示する。自分に合った課題量で講義を受けることでストレスや負担の軽減を図る。 ・学生の質問に答えられる環境を整える。
|
印象に残ったアカウントとしては、Twitterやnote、新聞、雑誌のURLを貼る学生が多かったです。
皆さんもソーシャルリスニングをしてみてはいかがでしょうか?
第Ⅱ部「デジタル・マーケティング戦略」
内容
第Ⅱ部(第5章~第12章)では、デジタル・マーケティング戦略としてマーケティング・ミックスを構成する4P(Product:製品、Price:価格、Place:流通チャネル、Promotion:プロモーション)について学びました。
具体的には、
・製品戦略
・価格戦略
・流通チャネル戦略
・プロモーション戦略
これらのことについて『アップル』、『ANA』、『ユニクロ』、『ローソン』などを例に学びました。
取り組んだ課題
・第5章「考えてみよう」③「IoTの具体的な事例を探し、それが消費者にとってどのような価値をもたらすのかについて考えてみよう」
・第6章「考えてみよう」②「自らが消費者として共創に参加したいと思うのはどのような場合か、その動機を考えてみよう」
・第6章ゼミオリジナル課題:若林ゼミでも、「良いゼミに入りたい人」ではなく「良いゼミを作りたい人」を募集しているということで、共創を志向しているといえます。①この共創に参加したいと思うのはどのような場合・動機でしょうか。②どのようなゼミやゼミ募集であれば、共創したいと思われるでしょうか。また、③どのような人が共創をしたいと思う人でしょうか。
・第7章「考えてみよう」①「自分たちの身の回りにあるダイナミック・プライシングの例を考えてみよう」
※ダイナミック・プライシング:需給の変化に応じて価格を柔軟に変更すること。
・第8章「考えてみよう」③「クラウドファンディングによる資金調達のプロジェクトの例を考え、どのようにアピールすれば成功するか、リターンを含めて考えてみよう」
・第9章「考えてみよう」③「今後の社会の変化を踏まえた上で、特定のチャネルの今後の展開を考えてみよう」
・第10章「考えてみよう」①~③「既存のものでも自分で考えたものでも構わないので、シェアリング・サービスをひとつ取り上げ、その概要や特徴を説明してください。その上で、日本で広まるかどうかを考えてください」
・第11章「考えてみよう」③「LINEやツイッターなどのSNSで、消費者に人気の企業アカウントを調べ、その特徴や消費者に支持されている理由を考えてみよう」
・第12章ゼミオリジナル課題:ゼミ選びにおいて、2年生が(a)知覚するリスクにはどのようなものがあり、(b)それらはどのように軽減できるでしょうか。第12章「図12-1 消費者が知覚するリスク」を参考にしつつ、回答してください(ただし、同じようなリスクの分類が適切かはわかりません)。
知覚リスクについては、流通経済研究所ホームページ
(https://www.dei.or.jp/aboutdei/column/20170721)をチェックしてください。
・第11章ゼミオリジナル課題:若林ゼミのウェブやSNSの運用について、第11章「図11-3 コンテンツ・マーケティングの基本戦略」に従って、①目標設定、②ターゲットの設定、③コンテンツの計画立案を立案してください(必要があれば、④コンテンツの製作、⑤コンテンツの配信と拡散、⑥評価と改善も)。これまでのゼミおける議論は踏まえる必要はありません。
若林ゼミの輪読の方針としては、ただ輪読を行うのではなく、身近な組織(ゼミ・部活・サークル・バイトなど)や実在の企業の事例と結びつけ、学んだ内容を腑に落ちるように理解することを目標としています。
そのため、自分自身のこと、ゼミに関係することや実在する企業の事例と結びつけながら学習しました。
課題に対する意見の紹介(一部のみ)
第12章では、多くのゼミ生が「機能的リスク」と「心理的リスク」を新ゼミ生が知覚するリスクとして挙げていました。その解決方法としては様々な意見が出ました。
リスク |
内容 |
解決方法 |
機能的リスク |
思っていた学習内容と違うというギャップ |
・普段の活動の内容(ディスカッションや輪読)を前面に出すこと。 ・普段通りのゼミを見学してもらうことや、実際に参加してもらうことで、等身大のゼミ活動を見せること。 |
心理的リスク |
同期・先輩・教授との人間関係でストレスが溜まり、病気になってしまうリスク。 |
・オープンゼミや説明会等でゼミ生とコミュニケーションがとれる機会を増やすこと、積極的な参加を促すこと。 ・研究室訪問の参加を促すこと。 ・オープンゼミや説明会等を通じてゼミの雰囲気やゼミ生の人柄を知ってもらうこと。 ・教授だけではなく、ゼミ先輩との相談出来る窓口を設置すること。 |
来年度以降はこれらのことを意識しながらゼミ募集を行っていく予定です。
第Ⅰ部「デジタル・マーケティングとは」
内容
第Ⅰ部(第1章~第4章)では、デジタル・マーケティングの全体像について学びました。
具体的には、
・デジタル社会の消費者行動
・デジタル社会のビジネスモデル
・デジタル・マーケティングの基本概念
これらのことについて『アマゾン』、『食べログ』、『メルカリ』、『無印良品』を例に学びました。
取り組んだ課題
・第1章「考えてみよう」②「書店業界のようなリーチとリッチネスの変化を、他の業界を例に考えてみよう」
※「リーチ」:情報の到達範囲などの量的水準。
「リッチネス」:濃度、密度、豊富さなど情報の質的水準。
・第2章「考えてみよう」②「自らのソーシャルグラフとインタレストグラフを想定して、この結びつき方によって、それらの人々とあなたの交流の仕方に、どのような違いがあるかを考えてみよう」
※ソーシャルグラフ:学校の友達、家族などのオフライン上でつながっている人々とインターネット上でも交流があること。
インタレストグラフ:自分と似た趣味や興味・関心がある人々とのインターネット上のみで交流があること。
・第3章「考えてみよう」①+②「メルカリ以外のオンラインプラットフォームを挙げて、サイド内ネットワーク効果とサイド間ネットワーク効果を考えてみよう。また、そのプロットフォームの成功理由を考えてみよう」
※サイド内ネットワーク効果:同一サイド内ユーザーが増えると既存のユーザーに多くの価値 がもたらされること。
サイド間ネットワーク効果:片方のサイドでユーザーが増えると、別サイドのユーザーに価値がもたらされること。
・第4章「考えてみよう」③「最近購入した製品あるいはサービスを1つあげて、企業とのタッチポイントを考えてみよう」
※タッチポイント:企業と顧客との接点。
若林ゼミの輪読の方針としては、ただ輪読を行うのではなく、身近な組織(ゼミ・部活・サークル・バイトなど)や実在の企業の事例と結びつけ、学んだ内容を腑に落ちるように理解することを目標としています。
そのため、自分自身のことや実在する企業の事例と結びつけながら学習しました。
課題に対する意見の紹介(一部のみ)
第4章では、以下の意見が出ました。
1.メルカリ以外のオンラインプラットフォームを挙げて、サイド内ネットワーク効果とサイド間ネットワーク効果を考えてみよう。また、そのプロットフォームの成功理由を考えてみよう
オンラインプラットフォーム |
サイド内ネットワーク効果 |
サイド間ネットワーク効果 |
成功理由 |
ココナラ (スキル販売プラットフォーム) |
売り手が増えることで、買い手の選択肢が増える。 |
様々なスキルを持った売り手が増えることで、買い手も増え、売れるスキルも多くなる。 |
スキルを売るという過去にないサービス。 初期時代に価格を安くすることで買い手の参入を促す。 |
視聴者(買い手)が増えることによる動画の評価により、より良い動画を選びやすくなる。 |
動画投稿者(この場合は売り手)が増えるほど、視聴者(買い手)に合った動画投稿が増える。 |
動画投稿者、視聴者共に簡単に投稿や視聴が可能であること。 |
|
ふるさと納税サイト |
利用者が多くなることにより、一緒に返礼品をもらう楽しさが増える。 |
利用者(納税者)が増えると、利用自治体の増加や返礼品の充実が図れる。 |
利用者(納税者)は様々な返礼品の中から簡単に自分にあった返礼品を探し出せる。 自治体はプラットフォームの利用により業務の削減が可能。 |
この他にも、
・suzuri:自分だけのオリジナルアイテムが作成・販売できるサイト
・マイナビ:就職や転職の情報を提供しているオンラインプラットフォーム
・タスカジ:料理や掃除、子供のお世話などを行うハウスキーパーとそれらを依頼したい人(依頼者)のマッチングサービス
これらの意見が出ていました。
皆さんも、自分の身の回りにあるオンラインプラットフォーを探してみてはいかがでしょうか?
2020年度前期輪読~『1からのデジタル・マーケティング』~
経緯
2019年度後期の5,6期生のゼミにおいて多くの学生がインターネット上で商品販売を行ってみたいと意見が上がっていました。
それを受け、2019年度後期のゼミでは商品開発の方法などについて学びました。
そして、2020年度前期のゼミでは開発した商品をどのようにして販売したらいいかについて学ぶために、碩学舎が出版している『1からのデジタル・マーケティング』を輪読教材に指定して学びます。
選定理由
この本の選定理由としては、本の帯にも書いてあるように
・「日本マーケティング本大賞2019大賞」を受賞している本であること
・デジタル・マーケティングをはじめて学ぶ人に最適な基本テキストであることなどが選定理由になっています。
このようにゼミでは基本的なテキストを用いて学ぶことが多いです。
輪読方法
若林ゼミの輪読の方針としては、ただ輪読を行うのではなく、身近な組織(ゼミ・部活・サークル・バイトなど)や実在の企業の事例と結びつけ、学んだ内容を腑に落ちるように理解することを目標としています。
昨年度講義の対面(オフライン)上でのゼミでは、いくつかのグループに分かれて本を読んでの意見交換などを行いました。
しかし、今学期はオンライン上でのゼミとなってしまったので、それらを行うことはせず、『Slack』というチームコミュニケーションツールを利用して意見交換を行いました。
今回の『1からのデジタル・マーケティング』では、各章の終わりに「考えてみよう」という問いがあります。
今学期では、章が読み終わるごとに、その中から、若林先生が学生に考えてほしい設問を選び、『Slack』上で学生がその設問に答えるという形式で行いました。
はじめてのデジタルマーケティング
経緯と学習方法
2019年度後期の5,6期生のゼミにおいて多くの学生がインターネット上で商品販売を行ってみたいと意見が上がっていました。
それを受け、2019年度後期のゼミでは商品開発の方法などについて学びました。
そして、2020年度前期のゼミでは開発した商品をどのようにして販売したらいいかについて学ぶために、手始めにUdemyでGrow with Googleが提供する無料動画教材「はじめてのデジタルマーケティング」を視聴して、印象に残った点や参考になった点、気になった点や感想をSlack上で意見交換をしました。
内容
「はじめてのデジタルマーケティング」(https://www.udemy.com/course/google-jp-digitalmarketing/)は無料動画教材ですのでぜひ視聴してみてください。
印象に残った点や参考になった点
・ウェブサイトが簡単に作成できる点。
ウェブサイトを作成する際にはプログラミングなどの知識が必要なのではないかと思っていました。しかし、この動画で紹介されている様々なツールと使えば非常に簡単に作成できるのだと気づき、ウェブサイトを作成する際のハードルが低くなりました。
・目的をもってウェブサイトを作成することが大切である点。
ただ単にウェブサイトを作成するのではなく、ウェブサイトを見てくれた人に対してどんな行動を取ってほしいかという目的を常に考えながらウェブサイトを作成することが大切だと思いました。
・ウェブサイトの評価を行うことの大切である点。
どんなに素晴らしいウェブサイトを作成したとしても、お客さんが見てくれなければ意味がありません。データの分析をしてより多くの人々に見てもらえるようにウェブサイトを改善し続けることが大切だと思いました。
気になった点や感想
・デジタルを活用できるはずの日本企業のうち実際に活用しているのは40%に過ぎないという点です。人材不足が進む中でなぜ、ウェブサイトなどのデジタルを活用していないのかが気になりました。
・マーケティング費用におけるデジタルが占める割合、デジタル化の比率は1都3県とそれ以外のエリアで非常に大きな差が生まれていると書かれているけれども、何を持ってマーケティング費用におけるデジタルを判断しているのが気になりました。
・企業のデジタルマーケティングの支援という分野だけでも、こんなに様々な無料のコンテンツを提供していて、改めてgoogle様って素晴らしい企業だなと思いました。
・プレゼンを行っていた時に難しい言葉などが出てきたときにはゆっくり話していた点などプレゼンテーションの仕方や情報の提供方法も大変参考になりました。
・インターネットコンテンツの有用性が明らかなのにも関わらず、利用してない企業が多い理由の一つには、旧態依然であろうとする性格の持ち主が上層部に多いことがあるのかなと思いました。
以上のことが意見として出ました。
これらの意見に対し、学生同士の意見交換、若林先生からのフィードバックもありました。